何でも食べていたのに、1歳を過ぎた頃から食べなくなり、偏食・好き嫌い・遊び食べなどに悩むパパ・ママも多いのではないでしょうか。好きな物しか食べなかったり、野菜が入っていると泣いて拒否したり、一度は口に入れるものの吐き出してしまったり、床にポイポイ投げて落としてしまったり…。子どもの栄養面の心配やせっかく作った料理が無駄になったりして精神的に辛いものです。毎日のことなので、子どもと笑顔で過ごしたいですね。
今回は悩みの多い子どもの食事についてお話します。
好き嫌い
2~3歳頃から好き嫌いが多くなるのは、少しずつ味覚が発達するとともに子どもの自我が確立し、意志表示がはっきりできるようになるためだと考えられています。好き嫌いをするのは自我の芽生えでもあり、口や舌の成長の証でもあります。食べるよりも遊びたい気持ちが強い、眠い、他のものが食べたいときなどは好き嫌いが激しくなることもあります。
小食・食べムラ
1回の量は少なめでも1日でみるとバランスがとれているようなら心配いりません。少量を盛り付けて「全部食べられた」という達成感を持たせてあげると子どもも自信がつきます。
遊び食べ・時間がかかる
「食べること」と「遊ぶこと」の区別をつけさせるためにも、食事をするときはテレビを消して食事に集中できる環境を作ってあげましょう。上手にスプーンを使って食べたら褒めたりしながら見守りましょう。
飲み込んでいる
奥歯で噛まずに食べ物を飲み込んでいる、丸飲みしてしまう子もいます。喉を詰まらせて窒息する危険があるため注意したい食べ方です。大人が同じものを食べて「カミカミして食べようね」と声掛けをしてあげるといいでしょう。子どもは大人の真似をすることが好きなので、少しずつ理解して真似ができるようになります。
見た目を工夫する
子どもは料理の見た目を工夫するだけで、それまで嫌いだったものでも「食べたい」と感じるようになることがあります。野菜を星やハートの形にして見た目をかわいらしくしたり、盛り付けをキャラ弁のアイディアを取り入れて工夫するのもおすすめです。子どもが苦手なものに興味を持てるように見た目を工夫するといいでしょう。
味付けを工夫する
自分が手伝ったという達成感が好き嫌いを克服するきっかけになることがあります。そのため、買い物や料理を手伝ってもらうのもひとつの方法です。お店で野菜を選んだり、食材を手に取って触ることで、調理前の野菜の形や質感を知ることができます。調理を手伝ってもらう時は年齢や発達に合わせて、お皿を並べる、卵を混ぜる、野菜の皮むきをするなど簡単な作業から手伝ってもらいましょう。
対策をする
遊び食べは、いつか必ず終わります。そして成長に欠かせない過程でもあります。大人はイライラしてしまいますが、3歳頃までに落ち着いてくるので今は付き合ってあげましょう。対策として食事の時間を出来るだけ固定する・シート、エプロンを使って汚れてもいいようにする・食べたら褒める・時間が来たら片づける、です。遊び食べは、しつけでどうにかすることは難しいので「好きにさせてしまおう」と気持ちをおおらかにして向き合ってみましょう。食べ物で汚れるのがストレスなら、食べこぼし防止グッズで物理的に対処しましょう。
噛んで食べる練習
まずは簡単に噛めるもので噛む練習をしましょう。小さいサイズだと飲み込んでしまいやすいので、大きめに切ったやわらかい根菜の煮物やご飯などまとまりやすいもので練習しましょう。前歯でかじり取る練習も効果的です。スティックパンやゆで野菜などをスティック状にしてみると、一口量がどれくらいか知ることが出来るのと、かみ切って食べる練習になります。
幼児食に切り替わる乳幼児期は、これからさまざまな食材や料理との出会いが待っています。「食べることは楽しい」と思えるような気持ちを育てることが大切です。そのためにも一緒に食事をするパパ・ママがおいしそうに食べて、「おいしいね!」と会話をしながら楽しく食事をしている姿を見せることが大切です。
大人と同じで、子どももその日の体調や気分などで、食欲に差が出てきます。たとえ食べなくても、無理に食べさせたりせず、「おいしいよ」と声掛けをして楽しい雰囲気を作ることは忘れずにしましょう。