子どもには運動させたい、体力をつけて欲しいと思うパパ・ママは多いと思います。実際、子どもに運動をさせることで子どもたちのストレスを解消したり、集中力を高める効果があると言われています。また、運動をすることで好きなスポーツを見つけることが出来たり、体をのびのび動かすことで、やる気に満ち溢れ心の豊かさにも繋がります。
今回は「子どもの運動」についてお話します。
子どもは本来、体を動かすことが大好きですが、現代の子どもはスマホやゲーム普及により、運動する機会が少なくなったと言われています。さらに、近年はコロナの影響で外出自粛が続き、子どもの体力低下も問題になっています。
体が育つ
運動をすることで身長や体型などの体のすこやかな成長が得られます。運動すると体力や代謝がアップして免疫力が向上したり、肥満を防ぎ、大きくなってから生活習慣病を発症するリスクが低減したりなどと考えられています。
●運動能力の向上
幼児期は神経機能が大きく伸びるため、5歳頃までに大人の8割程度まで発達するといわれています。運動により、体をタイミングよく動かしたり、力の加減をコントロールしたりなどの能力が向上します。ここでいう運動とは、スポーツだけとは限りません。鬼ごっこやボール遊びなど、小さな頃から体を動かす遊びを経験することで、運動能力の向上が期待できるでしょう。
●ケガをしにくくなる
運動によって、骨・筋肉・関節といった体を動かすための部位が丈夫になるのに加え、体全体のバランス感覚が育まれます。それにより、転びにくくなったり、ケガをしにくくなったりします。
●発育発達をサポートする
運動習慣を身につけることにより、体の発育発達をサポートすることができ、生涯にわたって健康的で活動的な生活につながるといわれています。子ども時代の運動習慣は、成人後も高血圧、糖尿病などの生活習慣病になるリスクを軽減させると考えられています。
心が育つ
幼児期・学童期の子どもにとって、体を動かす遊びなどを通して思い切りのびのびと動くことは、やる気に満ち溢れ、心が穏やかになります。
●挨拶ができるようになる
幼稚園・学校に加え習い事などで運動することで、先生やコーチ、年上の子、年下の子とさまざまな人間関係を経験し、挨拶や返事がしっかりできるようになる子も多いです。スポーツ活動は、礼儀やマナーを身につける良い機会になるといえるでしょう。
●友達との関りが上手くなる
子どもは、多くの友達と関わり合いながら、ルールを守り、周りとのコミュニケーションを取り、協力することを学んでいきます。
●自分自信と向き合える
運動を続けることにより、自分なりの目標が決まり、それに向かって考えたりチャレンジしたり、目標を達成するために努力をするなど、さまざまな経験を積みます。それらを通して、自分自信と向き合いながら成功体験を積み重ねることができ「自分を肯定する心」が育ちます。
頭脳が育つ
運動をする時は、状況判断から運動の動作まで、脳の多くの領域を使います。近年、運動が知的能力にもよい効果をもたらす可能性があるといわれています。「運動すれば勉強ができるようになる」という単純な関係性としてではなく、遊びや運動が「学習意欲の促進」につながる可能性があります。
●学習意欲が高まる
運動によって体力がつくと、持久力や忍耐力がアップするのに加え、姿勢が良くなり深い呼吸ができることによって脳の活性化が促され、学習意欲が高まるといわれています。
●集中力が高まる
運動により、脳内の集中できる物質(ドーパミン)が増加し、数時間はその状態が続くといわれています。
そのため、運動後には集中力が高まり、心が穏やかになります。
●ひらめく力が高まる
運動習慣を重ねることで、素早い動きをしながらもとっさの状況把握が得意になることで、ひらめき力も高くなります。直感力が出てきたり、ふとしたことから新しいアイディアが出やすくなるといわれています。
子どもと一緒に遊ぶ
子どもは親が一緒に何かしようと誘うと喜んでするものです。一緒に外遊びをする友達が減少している今だからこそ、その友達の代わりをできるのはパパ・ママや兄弟などの家族です。そこで、家族で公園やアスレチックに行く機会を増やして、一緒に運動をするというのが子どもの運動不足解消に有効でしょう。この方法であれば、子どもだけでなく、親も一緒に運動できるので、大人になって運動の機会が減った親の運動不足の解消にも役立ちます。
家事などのお手伝いをお願いする
子どもが外遊びに積極的ではない場合には、家事などのお手伝いをお願いしてみましょう。最初は家事を一つこなすとお菓子などの報酬を与えることや、テレビゲームを許可するといった条件からお手伝いをお願いすると子どもは喜んで引き受けてくれます。
体を動かす習い事をする
家族での外遊びや家事のお手伝いなどで軽い運動に慣れてきたら、体を動かす習い事に通わせるのが、運動不足を解消するのに適した方法です。習い事であれば、定期的に通うことになるので、日々の運動習慣として受け入れやすく継続も容易です。また、習い事に行くと同じ運動をする仲間がいることも運動のモチベーションに繋がります。
学びは、机に向かう勉強だけではありません。体を動かすことで、さまざまな経験を積むことができます。そして、それらが子どもの心と体の成長を支えていきます。
まずは、10分間でもいいので、スキマ時間に一緒に体を動かすことがおすすめです。楽しく遊びながら、運動量や動きの引き出しを増やしてみてはいかがでしょうか。