「イヤイヤ期」を過ぎると今度は「なぜ?」「どうして?」と色々なことに疑問を持って質問してくる「なぜなぜ期」がやってきます。
「なぜなぜ期」は2歳~6歳頃の子どもが、身近な人・事柄などについて疑問を持ち「なんで?」「どうして?」と質問してくる時期を言います。例えば「どうしてリンゴは赤いの?」など、子どもがある程度会話できるようになってくると、さまざまな質問を投げかけてきます。時には、大人でも分からない質問をしてくることもあります。
忙しい時などに「なんで?」「どうして?」と質問を何度もされると、イライラして冷たい言い方をしてしまう時もあります。しかし「なぜなぜ期」は、脳がぐんぐん発達している時期であり、さまざまな知識を吸収するのに最適な時期なのです。また、子どもの好奇心を育んだり、知ることの喜び、つまり学習意欲へと繋がる時期と考えられるので、子どもにとっては成長のチャンスなのです。
今回は、そんな子どもの「なぜなぜ期」についてお話します。
簡単な内容ならその場で答える
子どもが質問をする時、子どもは質問をした「その時」に答えを知りたがっています。調べたりよく考えたりしなければ分からないこと以外は、できるだけその場で答えてあげましょう。子どもが好奇心を持っている瞬間を逃さないことが、その後の知的好奇心を育てるうえでとても大切です。
一緒に調べてみる
子どもに聞かれたら、できるだけその場で答えてあげることが理想ですが、子どもは大人のように「この人に聞けば正しい答えが分かる」「この人だったら正しい答えを知っている」といった判断が未熟です。そのため、大人でもすぐには分からない質問の場合は「一緒に調べてみようか」と提案して、一緒に調べてみることを提案してみるのもおすすめです。今はスマートフォンですぐに調べ物ができますし、余裕があれば図鑑や辞書で調べるのもよいでしょう。子どもも分からない時の調べ方を知ることが出来ます。
発達段階に合わせて分かりやすく答える
2歳~3歳頃は、知らない言葉も多いので、子どもの目線に立って答えを伝えてあげるとよいでしょう。言葉を覚えている段階なので、擬態語や擬音語を織り交ぜて話したり、子どもにも分かるようなやさしい言葉で丁寧に答えてあげましょう。
こちらからも質問をしてみる
時には、こちらから「〇〇ちゃんはどう思う?」と質問してみることも心掛けてみましょう。こちらから質問をすることによって子ども自身で答えを見つけようとしたり、想像力を働かせたりできるようになります。子どもからの答えを聞いて「なるほど、そういう考えもあるのか。他にもこういう考え方があるかも」と、子どもとディスカッションをしていく中で、子どもの思考力・想像力が育まれます。
質問を拒否したり無視する行動
朝の忙しい時に質問をされると、バタバタして答える余裕がない時もあります。また、何度も同じ質問を繰り返しされる時に、無視をしたり、聞こえないふりをするなど冷たい対応になってしまうと、子どもは受け入れてもらえなかったとショックを受ける可能性があります。子どもからの質問は、答えを知りたいのと同時に、大人とのコミュニケーションを求めて質問をしている場合もあります。質問をされた時は「ちゃんと正しく答えなきゃ」と思わず、コミュニケーションの一環として「反応すること」を意識し、「あなたの話を聞いているよ」という姿勢を見せてあげましょう。
適当にあしらう
無視をしたり拒否を避けるとお話しましたが「はいはい、また後でね」「〇〇なんじゃない?」と質問に対して適当にあしらう行動もあまりいい対応とは言えません。子どもは質問をしても、きちんと答えてもらえないと感じ、質問することを諦めてしまうかもしれません。些細なことでも真剣に答えてあげれば、物怖じせずに質問ができる子どもに成長し、家以外の場所でも自分の考えをしっかりと話せるようになります。質問に対してすぐに答えてあげられない時には「ごめんね、今は忙しくて答えられないから、また後で話すね」と正直に伝えてあげましょう。
子どもの質問をバカにする
大人にとっては基本的な常識でも、子どもにとって知らない事はたくさんあります。「そんなことも分からないの?」などと、子どもの質問をバカにするような態度はよくありません。このような反応は子どもに限らず、大人であっても不快な気持ちになります。答えられる質問であれば答える、答えられない場合は一緒に考えたり、後で答える事を伝えたりと、子どもに対しても真摯に対応しましょう。
先回りして答える
まだまだ語彙が少ない子どもは、質問をするにも上手に言葉が選べなかったりスラスラと質問が言えなかったりすることもあります。そんな時「こういうことが聞きたいの?それはね…」と先回りして話してしまうこともあります。上手に話せない子どもの言葉を汲み取ることができたと嬉しくなりますが、相手が理解できるように言葉を選び、組み立てるという作業も子どもの表現力を育むために必要です。子どもが上手く質問できずに困っていたら「こういうことかな?」と誘導してみるとよいでしょう。本人が話そうとしている間にしっかりと耳に傾けて、待ってあげましょう。
2歳~6歳頃までに起こりやすい「なぜなぜ期」この時期に入ると、子どもに毎日「なぜ?」「どうして?」と疑問を投げかけられます。
大切なのは、パパ・ママがストレスを抱え込まないように、子どもの「なぜなぜ期」を少し楽しむ気持ちを持ってみることです。子ども目線に立って一緒に「なんでだろう?」と楽しんでみてください