4歳の壁


揺れ動く4歳のこころ


れ動く4歳のこころ

4歳になると身体も大きくなり、1人で出来ることが増えてくる時期ですが、まだまだ感情のコントロールが上手く出来ず、泣いたり暴れたりしてしまいます。そして、この頃は人の気持ちも分かるようになり、未来を想像することもできるようになります。しかし、その急激な成長が心の葛藤を生み出し、不安や苛立ちや戸惑いの感情を上手く伝えられなかったり、気持ちが不安定になりやすいのです。この時期を「4歳の壁」と呼ぶこともあります。

 

4歳頃は、成長に戸惑い、不安を感じている時期なのです。

今回はそんな「4歳の壁」についてお話します。



4歳の壁の行動


4歳の壁の行動

気に入らないことがあると泣く

自分の思い通りにならないときに泣きわめいたり、暴れたりすることがあります。「もっと見たかった」「負けて悔しい」など、自分の感情を処理しきれず、泣きわめいてしまうのです。

 

乱暴になる

言葉や行動が乱暴になります。相手が嫌がる言葉を使ったり、ケンカの時に突き飛ばしたり叩いたりするなど、暴力的な行動をすることもあります。乱暴な言葉や行動は、子ども同士だけではなく、大人に対しても乱暴になります。

 

今まで出来ていたことをやらなくなる

食事やお着換え、片付けなど、今まで自分で出来ていたことを急にやらなくなります。抱っこを求めたり、「できない」「やって」と赤ちゃん返りしたように感じるかもしれません。また、「やりたい」と言っていたのに急に「やりたくない」と気分がころころ変わることもあります。

 

情緒不安定になる

泣きわめいたかと思ったら、急に甘えたり、感情が不安定で周りが戸惑うことがあります。4歳では珍しいことではありませんので、そういう時期なんだと、出来るだけ受け止めてあげましょう。



4歳の壁への向き合い方


4歳の壁への向き合い方

 

子どもが表現しきれない気持ちを代弁する

泣きわめいて癇癪を起したり、乱暴な行動をしているときは、子ども自身どうにもならない状態になっています。そんな時は、パパ・ママが子どもの気持ちをしっかり聞いたり、「〇〇がしたかったんだね」「悔しかったね」など、子どもの気持ちを詳しく言葉にしてあげましょう。そうすると「分かってもらえた」と落ち着きやすくなります。次第に癇癪を起こす前に自分で言葉にしてくれるようになりますので、根気よく続けていきましょう。

 

甘える部分を受け止める

4歳児は幼稚園での生活も始まり、急にお兄さん・お姉さんになったように感じることもありますが、まだまだ成長途中の段階です。子ども自身も戸惑いが大きく、安心できる場所が必要です。今まで出来ていたことを「やって」と言うのも甘えの一つです。ママとの関わりを求めていたり、どんな反応をするのか試していたりすることもあります。「もうお兄さんだから」と突き放さず、甘えを受け入れましょう。子どもは「頑張る場面」と「甘える場面」のバランスを取りながら、この過渡期を上手に乗り越えていきます。抱きしめたり、手を繋いだり、今まで以上にスキンシップを取ることで、子どもの心も落ち着きやすくなります。

 

ポジティブな声掛けをする

心が複雑に揺れている4歳児には、ポジティブな声掛けがおすすめです。やってはいけないことを注意するときも「ダメだよ!」と言うより「〇〇にしようね」と伝えることで子どもも聞き入れしやすくなるでしょう。

 

「今の時期だけ」と心に余裕を持つ

この時期は、成長の過程で避けられないものと割り切り、気持ちにゆとりを持つことも大切です。葛藤や苛立ち、不安定な心を持つ子どもの気持ちに寄り添い、根気強く話を聞いてあげる時間を持ちましょう。



前向きに乗り越えよう


前向きに乗り越えよう

見た目もだいぶ「お兄さん」「お姉さん」になった4歳児に起こる「4歳の壁」。子どももパパ・ママも戸惑うことが多い時期ですが、子どもが大きく成長している証なので、あまり思い悩まず、心に余裕を持ちながら、日々を過ごしていきましょう。